ヨーロッパep25 🇬🇧大英博物館
前回、ウォレス・コレクションを見に行きました。
今回は大英博物館に行きます。
大英博物館
大英博物館は、ご存知の通りロンドン中心部にある世界的に有名な博物館です。
収蔵品の数は800万点を超えると良います。
世界で最初の公立の国立博物館でもあるこの博物館も、他の美術館や博物館と同様に無料で誰でも入ることができます。
おそらく混雑時の対策で時間指定ができますが、基本的には予約の必要はないと思います。
心配な人は、その時間指定も無料でオンラインでできるため、しておくと大丈夫です。
門を入ると、まずは荷物検査がありました。
人もそこまで多くなかったため、すぐに終わり、入場できました。
入ると、いきなりパルテノン神殿のような建物が迎えてくれます。
中に入ります。
イギリスの美術館や博物館は多くが無料で入ることができますが、それを維持するためには寄付(ドネーション)がすごく重要なようです。
ここまでのコレクションを見せられたら少しくらいは寄付しないといけない気がしてきます(笑)
グレート・コート
博物館の中で中庭のような役割を果たす部分が「グレート・コート」と呼ばれています。
いきなり、巨大なガラス天井が出てくるのでびっくりします。
この博物館はとにかく広くて、早い人でも2時間はかかると思った方が良いです。
大量の収蔵品の中から特に印象的だった物を選抜して紹介します。
まずは古代エジプト関連の収蔵品たちです。
古代エジプト
ヒッタイトのムワタリ2世と争い(カデシュの戦い)、結果的に世界で最初の講和条約(カデシュ条約)を結んだラムセス2世の像です。
アブシンベル大神殿やカルナック神殿など多くの建造物を建てた建築王でもあります。
僕はこのヨーロッパ旅行の1年後にエジプトに渡航しているので、そのうち実際の遺跡に行った時の写真も紹介したいと思うます。
ヒエログリフも文字とは思えない美しさです。古代エジプトの美的センスの高さは凄まじいですね。
違う場所にはミイラや棺のコーナーもありました。
たくさんのミイラが置いてあるのは少し怖くて、写真もあまり撮りませんでした(笑)
それでも棺の装飾の美しさには驚きました。
何千年も前のものとは本当に信じられないくらいです。
ロゼッタストーン
そんな古代エジプトで使われていたヒエログロフの解読の手がかりとなった、考古学史上の大発見もこの大英博物館でみることができます。
プトレマイオス朝エジプト時代に作られたこの石には、上からヒエログリフ、デモティック、ギリシア文字の3種類で同一の内容が繰り返されています。
ナポレオンのエジプト遠征で発見されたこの石は、同じくフランス人のシャンポリオンによって解読されましたが、イギリスの戦勝によって移譲されたことから今でもイギリスにあります。
ギリシアのパルテノン神殿の彫刻の問題(エルギン・マーブル問題)とともに、ロゼッタストーンに関してもエジプトが返還を要求しています。
メソポタミア
シュメール文明の都市ウルから出土した工芸品です。高校世界史ではおなじみだと思います。
片面が戦争の場面、もう片方が平和の場面を表しているそうです。
紀元前2600年ごろのものとされていますが、装飾の色も綺麗なままで保存状態の良さに驚きました。
当時のメソポタミアで使われていた楔形文字も実際にみることができました。
これを解読した人がいるなんて信じられないです。
古代ギリシア・古代ローマ
古代ギリシアのパルテノン神殿上部の彫刻はイギリスによって、持ち去られているため、現在においてもロンドンにあります。
それらを展示するためのスペースが特別に用意されており、コレクションの中での重要度が伺えました。
古代ギリシア・ローマの彫刻をみることができる部屋の一つは図書館のようになっていました。
この部屋には有名な円盤投げをしている彫刻もありました。
大英博物館では他にも多くの彫刻をみることができました。
そのほかのアンフォラなどの工芸品もものすごい数の物をみることができます。
ヨーロッパ
古代ギリシアやローマ以降のヨーロッパ由来の展示品もたくさん展示されています。
about 1350-63 (England)
ハリーポッターのチェス盤のモデルになった?と言われているものも大英博物館にあります。
「Prince of Wales」ことイギリスの皇太子が儀式の際に用いていた剣もありました。
イスラーム
ヨーロッパの大航海時代を支えた三大発明(羅針盤・天測航法・帆船)は、いずれもイスラーム世界からヨーロッパに伝わったものでした。
大英博物館では天体を計測するのに使われていたアストロラーべを展示していました。
イースター島
なんと大英博物館ではイースター島にあるモアイ像までみることができます。
日本
日本の仏像や武具、浮世絵などが紹介されている部屋もあります。
イギリスで日本のものを見るのは少し変な気分ですが、やはり居心地はどことなく良い気がします(笑)
まとめ
大英博物館は本当に広く、僕は少し早めを意識して3時間ほどの滞在となりました。
本当に幅広い展示物をみることができるため、誰にでもおすすめできます。
最後に気に入った作品を紹介して、今回は終わりにしたいと思います。
ハイパーインフレが起きたアフリカのジンバブエの紙幣は数億ドル紙幣が存在することで有名ですが、その紙幣を並べて「It’s cheaper to paint this on money than paper(ここにプリントする方が紙にプリントする方が安いです。)」と書いてあり、これを考えつくセンスと共にどれほどのインフレだったのかを簡単に伝えるこの作品が気に入りました。
というわけで今回はここまでです。
次回はテート・モダン編となります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。